シブリの立体建造物展 その3

4月16日から信濃美術館で開催されている「シブリの立体建造物展」
6月26日まで開催されていますので、まだの方はぜひお寄り下さい!


さてその開催初日の4月16日。
特別講演会「ジブリの魅力と建築の接点」が行われました。
この建造物展の監修をおこなった長野県出身の藤森照信先生と女優の菊池亜希子さん、そしてスタジオジブリの方の3名で、映画の資料や藤森先生の実際の建築物などを解説しながら1時間半ほど行われました。
講演会というよりはトークショーのような形でしたが、あらためて藤森先生が語る内容はやはりとても面白かったですね。
また菊池さんもガチの建築肌の方で(建築系学科に在学中にファンだった藤森先生の研究室に訪ねたことがあるそうで)、がっつり建築のお話でした。

さて、その最後に質疑応答の時間がありまして、せっかくの機会でしたので発言させていただきました。
私の他2名の、おそらく研究生さんでしたでしょうか、非常に熱心で、藤森先生にお会いできたらどうしても聞いてみたいことがあって、という切り出しで非常に専門的なことを質問をされていました。
私はつい少し前も藤森先生にお会いしていて、お話もたくさんさせていただいているのであえてこの場でというのは申し訳なかったのですが、発言に時間をとっていただきました。

私の質問は、ズバリ!


「あの千と千尋の湯屋は………!




湯屋の建物は………!!!






なぜ戦後建てられなくなったのか」
でした。

展示の解説にもありましたが、千と千尋の湯屋の建物は、安土城や明治以降の建物様な「擬洋風建築」というものに近いと。
流入してきた西洋の建築技術を当時の宮大工たちが「自分なりの解釈で」それまでの日本の建築にとりいれ建てていった和洋混合の建物。奇抜だけども面白い独特な建物。しかしそれは昭和初期までで、戦争をはさんでパッタリとそういう建築がなくなったように私は思っていたのですが、はたしてそうであるのか、またそうであったらその理由はなんであるのか。という質問をさせていただきました。

藤森先生から非常に明快な答えをいただきました。


「それは建物をカガクで建てるようになったからだと思いますよ」


つまりそれまで、木だとか石だとか土などの自然の物を組み合わせて作っていたものを、コンクリートにしてもパネルや壁紙などの建材にしてもその構造にしても化学や科学で作るようになった。カガクで動くと合理性のないものはすべて排除されていくようになる。するとそのように出来た建物はストーリー(物語)を持つことができない。だからツマラナイ建物が多くなってしまう。と。


おおむねこのような内容だったと思います(結構長い時間3名にお話ししていただきました)。

「あれ?そういえば金具屋さんの建物、湯屋に似てません?似てますよね?」(藤森先生)
「あ~…ええ恐縮です、よく言われてます(笑)」(わたし)
「へ~そうなんですか」(藤森先生)

藤森先生何度も取材などでも来ていただいてたんですが、そこ関連してはいなかったんですね。
藤森先生の頭の中で繋げることができただけでも、参加してよかったです笑。
それにしても”カガクで建てるようになった”はハッとしましたね。
このセリフはこれから私も使わせていただきたいと思います。


そんな建物のつくりかた、木による建材の違いなども展示されている、ジブリの立体建造物展。
くりかえしになりますが、6月26日まで信濃美術館で開催されていますので、まだの方はぜひ行ってみて下さい!

(おわり)



by kanaguya | 2016-05-30 21:04
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